2010.4.14 _ 2010.4.25
iTohenにて第168回目となる展覧会では、関東を拠点に活動する作家:ミロコマチコ氏をご紹介致しました。
2006年に初めて弊廊で個展「クッピンツー」を開催して以来、2008年の「鉄三さん ありがとう」、 そして2009年の「群れ、お願いします。」と発表を続ける中で、急激な変化を遂げたミロコマチコ。関東で活動するようになったのが契機になったのか、2006年の初個展とは作風も、求めるモチーフもガラリと豹変した。
にわかに動物に焦点を当て、作品を制作するようになったミロコマチコは、その数も必然的にどんどん増え、巡回を繰り返す度に、まさに大群のそれとなっていった。その群れの統制に作家本人が立ち向かえなくなってしまったのか、今展は彼女のかねてからの願望である絵本の出版に着手した。いわゆる軌道修正としての手段だったのだろう。
さて、本題に入ろう。初の絵本はその名も「やまのいえで」。
最初に、タイトルだけ聞いていた私はてっきり「山の家で何か起こったのか?」と思い込んでいた。じきに自作のストーリーと作品が手元に届き、私の推測は見事に裏切られたことに爽快ささえ感じたのだ。まさに「ヤラレタ・・」である。
要約すれば「山」が「家出」をする話し。しかしページを捲る度、また時間を置いて読み返す度に、感じ取れる部分、響き渡る部分が違ってくるのが不思議だ。
ここで細かく解説するのも野暮な話しであろう。是非、手に取り実際にページを捲って欲しいものだ。
「子供にこそ読んで欲しい。」と言う気持ちで制作したミロコマチコだが、これは年齢など関係ないだろう。なぜなら大人だって、“元”子供なのだから。
(記)SKKY/iTohen 鰺坂兼充
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ミロコマチコ mirocomachiko
1981 大阪生まれ
2003 京都精華大学人文学部人文学科 卒業
2006 アートスクール梅田造形デザイン 卒業
2004 【どコア絵本画展】4人展 カフェQ:大阪/難波
2006 【クッピンツー】個展 iTohen:大阪/本庄西
2006 【デラックスバーガーセット】2人展 ギャラリー匠庵:大阪/南船場
2006 【そらみいと】グループ展 iTohen:大阪/本庄西
2006 【パァアーム】個展 FOODIES CAFE nifty:京都/岩倉
2007 【オレンジのいす】個展 cafe nino:大阪/新町
2007 【ポップパンツパーティー展】グループ展 Bartok Gallery:東京/銀座
2007 【リフレインチェアー】個展 cafe nino:大阪/新町
2007 【サークルカラー】個展 cafe SEE MORE GLASS:東京/神宮前
2007 【パンプキンガールのハンカチーフ落とし】グループ展 Art Cocktail:大阪/中津
2007 【2007 Best Job展】グループ展 Art Cocktail:大阪/中津
2008 【鉄三さん、ありがとう】個展 iTohen:大阪/本庄西
2008 swimy協同企画展「おんさ」参加
2009 【推薦作家展 三十六の瞳】グループ展 iTohen:大阪
2009 【100人のマザーグース展】グループ展 pinpoint gallery:東京
2009 【群れ、お願いします。】個展 iTohen:大阪
2009 【大群】個展 ビリケンギャラリー:東京
2009 【Let’s drawing-生活美術の提案-】グループ展 SPIKA art:東京
2009 【どうぶつ展】グループ展 OPAギャラリー:東京
2009 【群れ、お願いします。】巡回個展 haco:葉山
2009 【群れ、たわわ】個展 la galerie:大阪
2009 【たわ群れる】個展 やぶさいそうすけ:東京
2009 【むらさきぐんじょう】個展 カフェイネル:東京
2009 【群れ、つづく】個展 pict gallery:大阪
2010 【やまのいえで】絵本原画展 iTohen:大阪
その他
2005 ピンポイントギャラリー絵本コンペ 入選
第156回ザ・チョイス/リリー・フランキー 選 準入選
第160回ザ・チョイス/山口晃 選 入選
第164回ザ・チョイス/荒井良二 選 入選
第165回ザ・チョイス/名久井直子 選 入選
他 個展、グループ展多数
現在、東京在住。