今回、第122回目となる本展では、主に関東を拠点に音楽家としてまた、グラフィックデザイナーとして活動を続ける中島佳秀(なかじまよしひで)をご紹介致します。
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前述した中島本人のコメントにもあるように彼はいわゆる視覚表現での発表は初となる。
しかし、全くの素人という訳ではない。音楽家とし、またグラフィックデザイナーとしての経験と場数を踏んできた彼にとって今展を開くことになった契機は山ほどあったのだ。
「機が熟した」その一言に尽きる。
具体的なモチーフ<魚>を描いた一連の作品群は真実の形を追い求めるかのように描いては削り、削りとっては描き、また衝動や直感のみを頼りに抽象表現された作品群は、一呼吸置いた後に、冷徹な目で再編集され、その形を定着させている。そのどちらもが相反するようだが、しかし<根>の部分で同じベクトル上に位置するようだ。
例えばしっとりと繊細できめ細やかな蒸留水。
オーケストラで言えば破壊的に演奏しつつも決して聴衆を無視しない指揮者。
意識下に沈む情熱に静かに訴えかける語り部。
私は彼の作品を拝見して、そのような印象を抱いている。
<記> SKKY/iTohen 鯵坂兼充
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中島佳秀
75年生まれ。 サウンドアーティスト、グラフィックデザイナー。サウンドアーティストとして、ライブパフォーマンス、インスタレーション、テープ作品の発表を行う。 |
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○テープ作品 |
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・CD「V.A./port doc.1-5」(port/2004)
・CD「V.A./tribute to yes, mama ok?」 (Feelin’ Groovy/2006)
※evalaとの共作「mnemon」として参加 |
○インスタレーション |
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・「cam-tv/mic-sp」
(Anpontan オープニング展- 昭和40年会 “七人の小侍+1″/2005)
※evalaとの共作「mnemon」として参加 |
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グラフィックデザイナーとしては、CI、SP、パッケージデザイン、造本等や、パートナーでもある
書家・華雪の制作物全般を手がける。
また、華雪とデザインプロダクション「studio loup」を運営。 現在東京在住。 |
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