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伊島薫 写真展 『私の身近で気になる存在』

私の作品は、ただただ私が見てみたい、私が気になるものやことを写真というメディアを使って制作しているものであり、それを同じように面白がってくださる方が購入し、部屋に飾るなり、引き出し等にしまっておいて時々それを取り出して鑑賞してくださる。そういう使われ方が私の喜びであり、私の仕事であると考えます。

このたび、ギャラリー・ブック・カフェ“iTohen”におきましては、インスタグラムから拾った他人の画像を私が勝手に加工したもの、路上で見つけた落下物(タバコの吸殻や紙くず、果物、ビニール袋の破片などのゴミ)をiPhoneで撮ったもの、私が切った自分の爪の残骸を顕微鏡カメラで撮影したもの、という、ほとんど私の日常生活の中で見つけた非常に個人的な興味を映像化したものを展示、販売いたします。

 

<インスタグラム>

写真家の森山大道氏はかねてから「写真はすべて複写だ」とおっしゃっていて、以前森山さんにお目にかかった際に「それでは森山さんの写真を私が複写して私の作品にしてもいいですか」とお聞きしたら「どうぞ、どうぞ」とお答えいただいた。
そこで、同じことを佐内正史くんにも聞いたら「いいよ」と言うので、森山さんと佐内くんの写真を複写した作品をプリンツ21という雑誌で発表したことがある。今回は、インスタグラムに投稿されている膨大な写真を勝手にスクリーンショットし、勝手に加工してみた。
森山大道氏の「写真はすべて複写」説は、自然であれ人工物であれすでに何者かによって創作されたものを撮影するという、写真というメディアの存在意義を問う非常に面白い問題提起だと思う。私はさらに、人の創作物を使って自分の創作物を作ることは可能か、という問いに挑戦したい。これは著作権侵害になるのか、それとも私の創作物になるのか、そんなチャレンジである。

 

<路上の落下物>

歩いていてふと足元を見るといろいろなものが落ちている。しかも、靴やタイヤに踏みつけられてぺしゃんこだったり、小さくてほとんど目に留まらないようなものも、気をつけて見始めるとなかなかどうして楽しいものである。

これこそ、まさに路面の複写である。スキャナでスキャンしたいくらいだが、それよりよっぽど簡単で普段いつでも持ち歩いているiPhoneがあったからこそ生まれたシリーズである。

 

<爪>

一、二週間に一度切り取られる爪がなにかの役に立つとか、再利用できるという話は聞いたことがない。なんか勿体無いではないかと思ったのがこのシリーズの生まれたきっかけ。

しかし、こうして顕微鏡的に見てみたら意外とキレイではないか。ま、そう思うのは私だけか…

 

記_伊島薫

伊島薫 展 開催サポート:株式会社ミヤビカクリエイティブ 高村和典

<期間中、トークイベントを開催します!>
日時:2018年9月9日(日)17:00〜18:30
会場:coffee books gallery iTohen
参加費:¥1,000(1ドリンク付)
定員:35名
登壇者:伊島薫(写真家)、安齋肇(イラストレーター、アートディレクター ソラミミスト)
伊島薫写真展 開催サポート:株式会社ミヤビカクリエイティブ 高村和典

ご予約は、iTohen=06-6292-2812 またはiTohenのウェブサイト・コンタクトページからお名前、参加人数など明記の受け、お知らせくださいませ。

http://itohen.info/exhibition/2018/08/11/kaoru-ijima-exhibition/