2016.10.26 _ 2016.11.6
UNKNOWN/ASIAでご披露できなかった作品を含む、計33点をご覧いただけます。
H7生まれ。いのしし年、ふたご座。
小さい頃から、絵を描くのが大好き。
2才の時に、知的障害を伴う自閉的傾向と診断され、地元の小学校の養護学級〜支援学校 中学部・高等部で、集団生活を学びました。
普段は主にパステルや色えんぴつで描きます。
とてもステキな、あたたかい絵を描くので、いろんな形で発表できたらしあわせです。
・一番近いサポーターのお母さん
静かでいて、内側からこぼれそうな熱量を感じます。
明るさも暗さも受け入れるような、彼女の見る世界。
吸い込まれるよう。
・銅版画作家 出口 春菜
http://nanoha-na.info/
MOMOさんの絵をみながら、なにが好きかな、どんな女性なのかなって想像してみる。
お会いしたことはないけれど、きっと絵に描かれているようなきれいなグリーンやピンク、むらさきいろの洋服をきているんじゃないかな。
くるまもインコもサボテンもカメラもパステルに彩られる、そんな国があるように思えて、気持ちがあたたかくなる。
・一般財団法人たんぽぽの家 常務理事 森下静香
http://tanpoponoye.org/
MOMOさんは初めて公の場で作品を発表するのだという。
その舞台に「UNKNOWN ASIA」を選ぶとは、素朴な絵柄と
は対照的に、大胆な人だ。別の見方をすれば、それだけ
本気ということだ。自分の絵を多くの人に見てほしいの
だろう。私はチャレンジャーが好きなので、MOMOさんの
決断を支持したい。「UNKNOWN ASIA」で沢山の経験を積
んでほしい。
・美術ライター 小吹隆文
「これも何かの縁ですね」そう言われて渡されたMOMOさんの2枚のポストカード。
MOMOさんのお母さんと、iTohenで2週続けてばったりお会いした時の事でした。カラフルなインコ。
MOMOさんの事は数年前から知っていて、絵を描いている事も知っていたのですが、
私の中ではたまごっちの好きなMOMOちゃん、大好きなお友達とお別れしなくならなくなって、
元気のない顔をしていたMOMOちゃんが思い浮かびます。素直だなぁと。
いつも応援しているお母さんの姿と、ふたつでひとつのような景色を思い出しました。
絵についてのコメントではなくなってしまうのですが、数年前、MOMOちゃんの展示会をひらきたいと言っていたお母さん、
その時がやってきたんだと、嬉しいなぁと思うのです。たくさんの人の目に触れる機会に恵まれますようにと。
私自信もMOMOちゃんの原画に会えるのを楽しみにしています。自分の目でみたいと思うのです。
・画家・イラストレーター イケダユーコ
http://ikedayu-ko.com/
「MOMOさんの作品について」
たった2枚のポストカードに描かれたMOMOさんの絵を見ながら、私は今この文章を書いている。彼女にお会いしたこともなく、伝え聞くのは、彼女が日常生活に於いては、言葉によるコミュニケーションが極端に苦手だということのみである。それが、とっても不思議なことに、たった2枚のポストカードに描かれたMOMOさんの絵は、饒舌なまでに彼女の世界観や日常の景色を視る彼女の視線を、こちらに伝えてくる。そこにあるのは、パステルで丁寧に色面構成された、鮮やかで喜びに満ち溢れた世界。小さな動物たちの楽しい囁きまでもが聞こえてくるようだ。彼女の絵を観ていて、何か共通の要素を私が感じるのが
ポール・ゴーギャンの絵である。ご存じのようにゴーギャンは、彼を精神的に追い詰めるような故郷のフランスでの生活の一切を捨て
、素朴で単純な生活を求めて、1891年にタヒチに渡った。そこで描かれた最も有名な絵が『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』(制作年1897年-1898年)である。この作品で彼は「人生の始まり」「青年期」「人間の死」を画面上に表現しているが、死を象徴する画面一番左側に描かれた老婆の足下には一羽の鳥が描かれており、この点についてゴーギャンが残した言葉が「奇妙な白い鳥が、言葉がいかに無力なものであるかということを物語っている」。
再びMOMOさんの絵に戻りたい。ゴーギャンの絵と同じように平坦で鮮やかな色面構成で彩られた彼女の絵には、圧倒的に調和のとれた平和な世界観があり、それはややこしい説明や個人的な思想を表現する作品とは全く無縁であり、つまりゴーギャンの言葉を借りるならば「言葉など無力」な世界なのである。そのような「精神の楽園」を観る者に与えてくれるMOMOさんの絵に、私達が言葉を無くして惹きつけられるのは、当然の成り行きだと言えるだろう。
・森口ゆたか
http://yutakamoriguchi.info/
http://www.arts-project.com/
http://www.kindai.ac.jp/bungei/dcd/staff/index.html