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福家真紀 展 「色が奏でる距離感」

iTohenにて第256回目となる今展では、現在、関西に拠点を置く福家真紀(ふけ・まき)氏をご紹介致します。


人はなぜ、「表現」をするのでしょう?
喋るのが得意な人は噺家になるでしょうし、ギターの得意な人は音楽をするでしょう。ノミを持たせると達者に掘り起こす人もいれば、魚が好きで好きで魚屋さんを始める人もいるでしょう。

そこでいつも考えるのです。
一体、人によって全く違う形の「表現」が生まれる根本は一体どこから生まれてくるのか・・・。何が袂を分かつのか・・・と。

福家さんにとって、作品を生み出す行為は、ひらめきや気付きを得る為と言います。その事を楽しい、と表現してくれれました。実にシンプルでかつ建設的な行為を自分でよく理解している聡明な人だと思いました。

平面作品を見るとさまざまな色を持つ布でしょうか。山の稜線よろしく切り取られた形が重なり合い、層を成し、最後にはぐるりと一巻きに「ラッピング」されているように包まれています。 その作品群を、またもう一度ラッピングするかのごとく小さな陶で作られたと言うリボンの結び目のような作品が群れを作ったり散らばったりしながら一つの空間を創りだしています。

このiTohenでの展示は初めてになりますが、作品を運び入れ、設置が始まってしばし観察していると、以前からここで展示をする時のシミュレーションをしていたのでしょうか、収まるべきところに作品が収まって行く様を不思議に見ていました。

聞けば、作る・・・と言うより「構築」することに重きを置いている言う福家さん。その結果、うまれた今回のような空間構成は、一つの建築物=家と見立てても良いのかも知れません。

その玄関に立ち、ドアホンを鳴らし 中に入る。そこから先のアナウンスは福家さんの作品が誘導してくれます。

さて、どのような「おもてなし」が待ち受けているのでしょう。 帰り際に、その感想などお聞かせ願えたら嬉しいです。

今展はインスタレーションの形式で大小含め、多数の作品をご披露致します。
是非、この機会にご来場下さいませ。

<記> iTohen 鯵坂兼充

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福家真紀 Maki FUKE

1978年 大阪生まれ

個展
2001年「every day」 clean sisters gallery
2002年「LATE FRAGMENT」 Lim gallery
2011年「ここにあるもの」 GALLERY wks.
2013年「Prosody」 Cafe Bar TRINI /「Phoneme」 Galerie O

グループ展
2000年「That’s a splendid idea! 」sumiso 2001年 「ARTISTS IN INITIATIVE LINK IN 2001Puddles[part1]」 sumiso
2002年「yard to cross」sumiso /「EXISTANCE」sumiso/「zwischen」 sumiso
2005年「CLEAN BROTHERSの術」 (sumiso 大阪)
2009年「現代美術 インディペンデント CASO」/「What wonderful project」CASO
2010年「CASO10周年展」/「conect」CASO
2011年「キッズプラザ指導員展」 キッズプラザ大阪
2012年 「wks.10周年‘祭」GALLERT wks.
2013年 「ちりばめる」 CASO