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山田浩之 写真展「反射」

iTohenにて第233回目となる今展では、関西を拠点に活動を続ける山田浩之(やまだ・ひろゆき)氏をご紹介致します。弊廊では2010年に開催された久保友作氏との2人展につづき2度目の発表となります。

山田さんの写真はどこか不思議だ。
とは、私が感じた率直な感想ですが、では“何が”そう思わせるのでしょうか。
「被写体は、何を基準に選択されていますか?」 という質問を投げかけてみました。

「被写体に、光の加減によってか不思議な瞬間があって、それが撮れればいいといつも思っています」 との答えが返ってきました。

なるほど… 被写体を選択しているわけではなく、“光”が基準にあるとのこと。
その視点であらためて観察してみると、被写体に光があたり反射した色がとても印象的なことに気付かされます。風景自体はなんら特別なものではないのに、どこか現実味がなく、別の世界を垣間見ているような感触があります。

写真という字は“真を写す”と書きます。
カメラという道具を通して現像されるその世界をなぜ“真”といえるのか、その語源は定かではありませんが、山田さんの写真を“真実”とするのならば、私達が普段要する意識では捉えることのできないその瞬間の一コマが、或るひとつの本来の姿といえるのかも知れません。

個展での作品発表が実に8年ぶりとなる今展では、全て新作となる作品12点を披露いたします。
どうぞこの機会にご高覧頂けますよう宜しくお願い致します。

iTohen 角谷 慶

山田浩之 Hiroyuki Yamada

<略 歴>
1979 大阪生まれ
2001 六本木RYUスタジオ退社
2003 東京写真月間「20代作家の挑戦 IN & OUT」 東京都写真美術館
2004 個展「ハナモゲラ」 digmeoutcafe
2009 グループ展「no more teacher」 Bloom Gallery
2010 グループ展「Exposed.A.C」 黒目画廊
2010 久保友作・山田浩之 「la touch a law」 iTohen
2012 久保友作・山田浩之 巡回展 森岡書店