STORE

iTohen

exhibition

past

榊原ひかり 展「うら紙のノート」

チラシやコピーした資料、レポートなど、
その本来の役目を終えた紙を「うら紙」と呼んで、 ノートを作っています。

はじめは、自分の身の回りの「うら紙」をもったいないと思い、
自分でノートにして使用していました。

最初から使い古されたような形をしている「うら紙ノート」は、
まっさらなノートに緊張してしまう私にはちょうどよいものでした。

「うら紙ノート」を作る作業は、雑多な日常の中から宝物を探すような行為です。
面白い「うら紙」、例えば、コーヒーのこぼれた跡がある紙、角がこすれて丸くなっている紙、
印刷のインクがかすれて汚れている紙などは、
そのままの形では 日常に埋もれてしまっています。

埋もれている面白さを発見して、
私の視点でもう一度ノートとして綴じる、
その 作る作業そのものが感情を揺さぶられるものです。

私が制作を通して感じた、
「日常の中にこんなに面白いものが隠れていたのか」 という驚きを、
感じていただければ幸いです。

<記> 榊原ひかり