iTohenにて第178回目となる展覧会では、関西を拠点に活動する西野詩織（にしのしおり）氏を
ご紹介致します。

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「時間を包み込むように空間に佇む作品」

搬入まで、どんな作品がやってくるのか分からなかった今回の展示。
搬入当日、西野さんと作品を1つ1つ展示していくうちに
ふと冒頭のような言葉が思い浮かびました。

作品に蓄積されている過去の時間と、いま私が＜みる人＞が立っている現在という時間。
それらが対峙したとき不思議な静けさをまとった時間が
新たに湧出するような感覚が起こります。

『みるひとは　じぶんのこころと　てらしあわせて　見ている』 という西野さんの言葉から
察せられるように、それは＜みる人＞がいるからこそ成立する“もうひとつの時間”と
言えるのかも知れません。

それらの“時間”が包み込まれるような空間を創りだす、西野さんの作品。
抽象的で主観的ではありますが、この特異な＜時間の演出＞が
彼女独自の世界観だと筆者は感じています。

また今回は、macth pointの協力を経て「あかり」を灯した時間も
薄暗くなった夕刻より創りだします。

約1年ぶりの新作発表となる本展。
ぜひあわせてご高覧ください。

（記）SKKY / iTohen 角谷 慶

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略　歴

1979年生まれ