今展覧会はsimple wood productの家具に対する、また暮らし方に対する提案を盛り込んだ家具の新作展および受注会の場となります。
活動名の通り、彼の作り出すテーブルや椅子など、どれをとっても朴訥とした雰囲気を漂わせながら、同時に新鮮な印象を感じさせます。
木工制作の基本に忠実に乗っ取る姿は、テーブルの細部、椅子の組み方の随所に見ることができます。まず、それが彼の“木”と言う素材に対峙する礼儀の表れなのではないかと感じました。
当然の事ながら彼の場合、“木”に触れる時間が一般の方々に比べ多いでしょう。いわゆる自然がもたらした素材の代表格にあたる“木”。
例えば野菜を作ったり、米を作ったりの方々は毎日、土に触れるはずです。その行為は“食べていく”に他ならないのですが、違う観点で考えた時、それは毎日、“地球に触れる”ことと同じことなのではないでしょうか。
simple wood productの仕事も同じく“地球に触れる”行為として家具が出来上がってしまっている。そんな印象を受けるのです。と、言うのも数々の機械を駆使して作り上げてるにも関わらず、その手間の掛かりように、労力を飛び越えて愛情さえ感じるからです。

今展は、そんな彼の仕事の表れ方に賛同した、岐阜で活動するガラス作家の青木邦恵 と姫路で活動する金工と布の仕事を続けるyuuku。そして島根で活動する家具工房enの木製の食器やカトラリーが同時に展示され空間を創りあげます。
皆様、是非ともご高覧下さいますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。

記　SKKY | iTohen　鯵坂　兼充

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