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黒瀬 正剛 展「Symposion」

[黒瀬正剛という人の絵について]
奇妙な生き物が吠えている

余白にひっそりと潜んだ眼孔が こっちを観ている
まるで幾もの生命が滾るような その絵
曼陀羅のような
古代の壁画のような

飛び立とうとしているのか
ずっと昔から ここで何かをじっと見守り続けているのか

彩の皮を被った 自分自身

<記> iTohenスタッフ 高野裕子

[紹介文]
今回、iTohenにて第123回目となる本展では、関西を中心に活動する黒瀬正剛(くろせまさたか)をご紹介致します。


たしかに奇妙だ。
動物なのか、人なのか、はたまたその中間に位置する物なのか・・。いずれにせよ血の通いがあることは間違いない。現実世界の不安を一切合切抱え込んだような黒瀬の描く生き物達は、その重圧に耐えうる強さを感じる。だから私は彼の作品に惹かれたのであろう。
ガラスに彩色を施す際に使用する絵具は、それ自体は通常の描き心地と違い、透明度が高い上に画面の上を“滑りやすい”。扱いにくい画材だが、それは世間の事情と同じく黒瀬にとって、その融通の効かない事実こそがリアルに感じ取れているのかも知れない。
オートマティスム(自動記述法)といった無意識を意識化した描写法を制作の根底に置き、画面を貪るように滑走する絵具たちは、黒瀬しか生むことの出来ない奇異な生物として再生され、私の頭を優しく撫でつけるように通過する。

<記> SKKY/iTohen 鯵坂兼充

黒瀬正剛

1978年 大阪生まれ
2002~2003 成安造形短期大学造形芸術学部イラストレーション学科卒業


展示履歴
2002年 6月 ポートレート展(モグリルーム/大阪)
8月 Toons 2人展(ギャラリーロクシキ/大阪)
2003年 4月 Kinetic展(カフェギャラリーエ-ボン/大阪)
5月 Chamber展(カフェQ/大阪)
6月 メゾン・ダール主催Tシャツ展(メゾン・ダール /大阪)
9月 メゾン・ダール主催Super Art Bazar展(メゾン・ダール /大阪)
2005年 6月 Juggler展(カフェギャラリー好茶/大阪)
2007年 7月 Taaut展(&’sギャラリー/大阪)
11月 堀江アートエリア参加
12月 SAOMAI NEW YEAR PARTY Mini Gallery参加