2008.1.23 _ 2008.2.3
ドイツ・ベルリンのミッテ地区に、2005年6月にオープンした<ミス・ヘッカー>というサロンがある。 そこは大崎洋一(おおさきよういち)とフローリアン・グレッセル(Florian Graessel)という人物が 共同で、週末の日曜日の夜のみオープンさせている全くのプライベート空間である。 日本で言う、東京の代官山にありそうなブランドショップが路面を制している通りが多い中、 オープン改装時、築100年の歴史を持つこのアパートの壁からは、それぞれの時代を象徴する それをみた大崎氏はその蓄積を<時間の壁>と捉え、いま止めてしまうのではなく 昨年、6月に初めて<ミス・ヘッカー>という空間を訪れたが、なぜかとても<ベルリン>らしく感じた。 生々しくも温かく、そして時に強烈な残酷さをも感じさせる…、全てが同居したような不思議な空間だった。 それは街が経済都市へと変貌し空洞化する一方、何ものにも束縛されない自由な時間と空間が、また人との生身の交流が、ここに純粋に流れていたからではないだろうかと思う。 現にここに集う人々が、みな童心のような瞳で私を迎え入れてくれたことが ■ |
<記> SKKY/iTohen 角谷 慶 |