2007.6.27 _ 2007.7.1
<紹介文> |
[静かな時間]と題された今展は、彼女たちにとって公の場では初めての発表となる。 現代生活において、私達は<強制>ともとれる定められた時間の中を過ごしているため、 個々が持ち得る歩幅(個性を含めた生活のリズム)を維持していく事は困難な状況になって来ていると言えるのではないか。 筆者である私は常々、そういった事を考えざるを得ない場面に“大人になるに連れて”多く出くわすようになった。[静かな時間] 彼女達が指し示すこの言葉の真相は、騒音や雑踏の聞こえない“静けさ”といった外的なことを言うのではなく“心中が穏やかな時間”の事だと言う。それは二人にとって創作するにあたり、心の奥底から自然と湧き起こる音楽に似た高揚感の中にしか感じる事のない、静謐で充分に満たされた時間のことを指しているのかも知れない。 清水マコは、風景を写実するのではなく、光や物に内包されている感情を捕らえ、擬人化させることにより、躍動した画面を構成しようと試みる。 本展の発表を機に今までの生活の在り方そのものを見つめ直し、時間軸を少しずつ移動させ創作を主体とした生活に切り替えていきたいと言う。 彼女たちは、絵を描くという作業の中で発見したのであろう。 <記> SKKY 角谷 慶 |