2006.9.6 _ 2006.9.17
<紹介文> | |||||||||||||||||||||||||||
関西を活動の拠点とする岩瀬ゆかは、iTohenでは昨年の同時期に引き続き2度目の個展を開催する。
昨年は<たたずみ>と題した自身初の個展を行い、今回は<スティル_Still>と括った新作の発表となる。 本年の新作展に準備している数点を拝見すると、通底するものは<間>そのもののように筆者は感じた。 昨年度は、描かれた人物やモチーフとなったそのものに視点が注がれていたかのように思えたが、今回は人物を描いてるとは言え、その作品の外側に想像される<間>を感じ取ることが出来る。表現者としての「フトコロ」が広がってきた証拠かと思える。 その代表的なのが「She(※作品_1)」と題された花嫁の肖像だ。 岩瀬は色あせた藁半紙に色鉛筆やペンなどでチョコチョコと小さなスケッチを、いつも作品と併せて持参する。彼女にとってそれは習作であると同時に大きな課題へ取り組む前のウォームアップなのではないかと私は感じるようになった。 あたかも長距離ランナーのごとく、眈々と自身のペースを保ちつつ、必要を感じれば無理なく水分補給を心掛け、たまには風景など眺めつつ目的地へ向かって行くことだろう。 “2度目の難所”を通過することによって彼女は私達鑑賞者に、どのような「勇気ある走り」を披露してくれるのであろうか。 <記> SKKY/iTohen_鯵坂兼充 ・ 岩瀬ゆか Yuka Iwase
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