2006.4.19 _ 2006.4.30
私は、モダニズムとそれに基づいて創られた作品を、単に、自分の制作のインスピレーションの源として捕らえるだけでなく、創作に対して誠実である芸術家の規範として とても大切に思う。
この20年間、ポストモダンの世界では、このような創作に対して誠実であろうとする姿勢は、単なる模倣にすぎないと皮肉られてきた。
しかし、それにも関わらず、創作に対して誠実でありたいという私の脅迫にも似た強い気持ちは、私の作品に命を吹き込んでいるのだ。
<記> キャサリン・フークス
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<紹介文> |
今回、iTohenにて第31回目となる企画展では、ニュージーランドを拠点に活動を続けるキャサリン・フークスをご紹介致します。
主に平面での表現を得意とする彼女は旅で訪れた先々で、その環境から素直に感じ取ったものを具現化するために、あえてその場所で獲得した道具や素材を元に、可能な限り一つの体験記録として作品を制作していく。 視点はあくまで“Gringo”(=日本で言うところのガイコクジン)として自己を捉えた現地の人々をシミュレーションしているのだから面白い。 先日、奈良に滞在する機会を得た折りに作り上げたのが<SEX TOY>なるものだ。膨らませて完成する柔らかい彫刻(ソフト・スカルプチャー)としても考えられる牛の既製品のおもちゃの上に、乱雑に貼り付けたかのように見えるそれらは、一部で歪んでしまった私達日本人の社会のあり方、また人間関係をもさらけ出しているかのようだ。 その薄くありながらも、それぞれ違う厚み(熱み)を持った層と層の重なりはあたかも“ミルフィーユ”のようにほんのり甘く微妙な食感をもたらし、ついでにもう一つ、、と言わせんばかりの誘惑を感じさせるてくれるのである。 |
<記> SKKY 鯵坂兼充
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Catherine Fookes キャサリン・フークス
[略 歴] |
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1976 | ニュージーランド生まれ | |||
2000 | バチェラー・オブ・ファイン・アーツ修了 | |||
2005 | ジェイムズ・ウォレス・トラストアワード 受賞 サマー・ワイカト アートアワード 受賞 |
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[展覧会履歴]
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2004 | Odhams’Butterflies/アパレルブランドNatalija Kucija ウィンドウプロジェクト:オークランド | |||
2005 | Sex Toys/サンプルギャラリー:奈良 ウィンドウプロジェクト ライラックアイランド Just Another Gringo/スノウ・ホワイトギャラリー オークランド |
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2006 | ミルフィーユ/iTohen:大阪市北区本庄西 | |||