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ニキマユ「春のおとずれ」

紹介文


第16回目となる企画展では、絵本作家:ニキマユを御紹介致します。

一昔前までは[えほん]と言えば、子供が読むモノ、また親が子供に読み聞かせるモノと言う概念があったように思います。しかし、現代の[絵本]は世代に関係なく親しまれている読みものではないでしょうか…。

今回、御紹介する絵本作家のニキマユも対象者に囚われることのない作品を作り続けている一人です。
彼女が絵本作家の道に進む決意をしたのは18歳の頃だそうです。物心着いた頃からご飯を食べる…睡眠を取る…といったごくごくあたり前のことのように生活の一部にあった[絵を描く]という行為が、自分自身を表現することに最も大切な手段だと感じたようです。
そして、2年前に煩った病気で彼女にとっての一番の転機が訪れます。入院生活の日々の中で得た[自分に出来ること]が明確になったのです。
大好きな絵を描き続けること、いろんな人に共感してもらうこと。それが結果となり2004年度キオッジャーヴェネツィア国際イラスト・絵本原画コンペティションでは日本人で受賞者が2人のみという快挙を成し遂げました。

そんな彼女が特に影響を受けた画家は意外にも、印象派での中心人物として挙げられるクロード・モネ。 外界の光をテーマに光に満ちた風景を描き続けたモネのありのままの自然の色を表現する所に惹かれたそうです。
人それぞれ色の感性は違うモノです。モネと彼女の画風は正反対ではありますが、自分の目(心の目)で見た自然の色を表現すると言った行為に通ずるモノを感じられます。

今回の展覧会では[春のおとずれ]をテーマに制作されました。 寒い冬から暖かい春へ…これまでの人生で何度も経験してきた[季節の変わり目]を動物、植物…と自然の中で表現されています。 どのような春の色を私達、観覧者に観せてくれるのでしょうか?

記:SKKY 川上勝己

ニキ マユ NIKI, Mayu

1981  大阪生まれ
2002  大阪総合デザイン専門学校 絵本コース卒業
2001 『カチャカチャ』二人展
2002 『思い出の宝箱』グループ展
『はね』グループ展
2003 『フーシーとまりとお姫さま』グループ展
2004 『おんがく』二人展< PEACE MOTHER:大阪 >
2005 『こぐまのおもい』個展< ひなた:大阪:谷町 >
『春のおとずれ』 個展<iTohen:大阪市北区>


2004 キオッジャーヴェネツィア国際イラスト・絵本原画コンペティション  イラストレーションコンペティション 特別賞受賞  → 受賞作品