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山内庸資展「around is mine」

iTohenにて第231回目となる今展では、関西を拠点に活動を続ける山内庸資(やまうち・ようすけ)氏をご紹介致します。弊廊では昨年に続き、2度目の発表となります。


昨年に続いて1年ぶりの発表となる今展。今回はドローイングに重きを置いた展示となります。油彩を用い大柄な作品を発表した昨年とは違う意図は何なのか?を作家に問いました。

「本格的にドローイングの発表を始めて約2年経つのですが、もっと自分のものにしていきたいのが1つの理由にあります。ドローイングでしか表現出来ない展示の仕方や、単純に描いていて楽しいという事が大きいです。」

山内さんは学生時代から油彩に取り組んできたそうです。「作業」という観察の面から言うと油彩画であれば支持体となるキャンバスの準備に始まり、下地を制作する作業と、本番に取り掛かるまでに少しばかりの手間を必要とします。
その<大作>に取り組む前の<習作>的な位置であったり意味を持つ、ドローイングの持つ即興性には以前から強く魅力を感じていたと教えてくれました。また、ドローイングだからこそ表現できる事も理由にあると感じているそうです。
「生涯を通じて絵を描いていくには?」「平面を追求していくには?」と大きく2つのテーマを掲げている作家にとって、油彩とドローイングを行き来することは大変重要な意味を持つようです。

僕が知っている山内さんは「抽象画」の人でした。ところが近年の作品は途端に、それが何を描いているのかがわかる「具象画」に変化しています。もともとは具象的なものを描く事が好きでした、と山内さん。対象は「もの」をそのまま「もの」として抽出して描ける、シンボリックなものを意識して選択しているそうです。日常的にあるものを、少し非日常的に見えてくる事が面白みを見出している様子です。単純に人を描く事が好きなのだ・・と正直な気持ちも打ち明けて下さいました。

また開催期間中、山内さんの発案により様々なジャンルで活躍される3人をお呼びして、トークイベントを開催致します。作品展なのに、なぜそんな必要があるのでしょう・・。

「僕という人間を媒介にして何か面白い事が出来たら、というのが発端です。そこからイメージが膨らみ、関西在住の同世代のもの作りの方々にジャンル関係なくお話をきいてみたい、と思いやってみようと思いました。」と考えてのことだそうです。

なるほど、今展にタイトルとして掲げている<Around is mine>は、一つそういった側面も意味するのか・・・と合点がいった次第です。

どうぞこの機会にご高覧頂けますよう宜しくお願い致します。

iTohen 鯵坂 兼充

山内庸資 Yousuke Yamauchi

<略 歴>
1978年 生まれ。神戸市在住。

個展
2002 『golden animal』大阪/gallery sen
2005 『beautiful world』大阪/caso
2005 『spooks』京都/gallery16
2007 『atoomospheric ground』大阪/gallery wks
2007 『vacant』大阪/caso
2008 『innerbody/outermind』大阪/gallery wks
2009 『a corner』大阪/gallery wks
2011 『-どこかの村-somewhere village』篠山/ハクトヤ
2011 『& mine』神戸/room
2011 『copied figure』神戸/space eauuu
2011 『art nature』大阪/iTohen
2012 『ReFORM』神戸/P&G gallery
『INVERSION』神戸/triton-cafe
『around is mine』大阪/iTohen

グループ展
2001 『己展』神戸/kitano gallery
2001 『京展』京都/京都市立美術館
2003 『deem』神戸/栄町宮本ビル
2003 『yosuke yamauchi × amp li fire』神戸/der kiten
2005 『becko』大阪/sumiso
2008 『音箱展』神戸/神戸アートヴィレッジセンター
2010 『ハクトヤのカレンダー展』篠山/ハクトヤ
2012 『AUTUMN FLOWER』神戸/・room・

イベント
2012 「FACE THING」神戸/space eauuu

Official web site[山内庸資]