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佐藤貢 展

iTohenにて第194回目となる展覧会では、作家:佐藤貢(さとうみつぐ)氏をご紹介致しました。


昨年は主に平面作品を中心に発表した佐藤。
制作の拠点を海沿いの和歌山から名古屋に移した佐藤は、必然的に作品に用いられる材料が変化せざるを得ない状況になりました。
「来るもので創る」と言う、いわば積極的なまでに受動的な姿勢は、彼にとって根幹を成す手法であり、生き方そのものでもあり信条でもあるからです。

立体作品を創り続けていた時代を知っている方々には、昨年(2010年5月)の発表はとても意外に感じられたかも知れませんが、形こそ変われど、彼が興味を抱いてることや突き詰めて考えてる点においては何らブレのないものだと私は感じていました。

そして今展はまた立体に姿を戻し、作品中に登場する材料も変わってきました。
現在、アトリエとして使用してるビルの一角から“ゴミ”として出てきたガラス。捨てられていた紙くず。(その裏書には佐藤の備忘録のようなものが見受けられる)実家で捨てられていたと言うアルバム・・・。

震災後の3月26日から搬入までの約1ヶ月間という短期間ーとてもそのよう時間で出来るような仕事には思えないーで制作されたという15点の作品と対峙する中で、ずっと<電気>の事について考えていたと言います。いわゆる<原発>の在り方についてなのでしょうか。

その中でアメリカ・インディアンの部族のひとつである<平和の民>の意味を持つ<ホピ族>の話しが出てきました。意味とは裏腹に“ウラン鉱”の採掘所がある所です。
ここで言及する内容ではないと思うので割愛しますが、興味を持たれた方にとっては是非、知っておいて欲しいことが数珠つなぎのように出てきます。

作品に話しを戻しましょう。
今回の一つの特徴として<四角い形>が印象的です。額縁なのか、箱なのか、はたまた何かの<扉>なのか。たとえ扉だとしても、観ているこちら側が入口なのか出口なのか・・。
鑑賞者こそが、その作品を前に色々な事を考えざるを得ない仕掛けになっているように感じました。

是非、ご来場いただき、色々な想いを作品を介して反映させて頂きたい。
そう素直に思える展覧会になりました。

<記> SKKY | iTohen 鯵坂兼充

佐藤 貢     Mitsugu Sato

1971年
1992年
1994年~
1998年
1999年~
2005年5月
7月
9月
2006年5月
9月
11月
2007年5月
7月
2009年5月
9月
2010年5月
2011年1月
2011年5月

生まれ
大阪芸術大学美術学科 中退
中国よりアジア諸国、アメリカ、中南米諸国などを放浪
和歌山市へ移住後[流木]を用いて作家活動を再開
毎年、年に一度 和歌山市にてグループ展に参加
第1回個展(大阪 北区本庄:iTohen、中津:パンタロン
巡回企画展(東京 渋谷区恵比寿南:lim Art
企画展/月がほしい。(大阪 枚方市星ヶ丘:SEWING TABLE COFFEE
第2回個展(大阪 北区本庄:iTohen)
巡回企画展(愛知 名古屋:コロンブックス
巡回企画展/朝(大阪 枚方市星ヶ丘:SEWING TABLE COFFEE)
第3回個展/Waltz(大阪 北区本庄:iTohen)
巡回企画展(東京 日本橋茅場町:森岡書店

第4回個展(大阪 北区中津:パンタロン
巡回企画展(愛知 名古屋:gallery feel art zero

第5回個展(大阪 北区本庄:iTohen)
グループ展/自然の産婆術 / MAIEUTIKE野生の創造(東京 東神田:馬喰町ART+EAT
第6回個展(大阪 北区本庄:iTohen)