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井上 陽子 展「白い本 」

今回、iTohenにて第131回目となる今展では、関東を拠点に活動を続ける井上陽子(いのうえようこ)氏をご紹介致します。

ひょんな事で出会う人がいる。初対面だが、随分以前から知っている人。
作品を拝見した時もそうだが、井上陽子さんは、そんな貴重な関係を築ける一人だ。

仕事に、また自分自身の日常生活においても「嘘をつかない」を信条とする井上は、その成果が作品にしかと反映されていて、私はそのことに対して素直に好感を抱く。

物には用途や形、作られた時期がどれを取り上げても違う。時間の経過や痕跡。それが集積した結果が「物」であると言っても言い過ぎではないはずだ。

だが、井上の作品は、その時間の経過や痕跡がどれもピタリと合点が行き、お互いが納得いったかのように画面の上に定着されている。その調和の取り方こそが井上の作品の醍醐味だし、「嘘をつかなかった」結果を如実に表したものであろう。

本にまつわる展示を開催したかったと語る井上は、東京は日本橋茅場町に位置する“森岡書店”から始まり当方へと巡回する展示を自身でプロデュースする。その作家としての自己管理能力も私は高く評価したい点だ。

「白い本」と題した本展。さて、井上の考える『白』とは、どういったものであろう。そこが私にとって、とても魅力を惹き付けられるところだ。

<記> SKKY | iTohen 鯵坂兼充

井上陽子

1975 滋賀県生まれ
2000 京都造形芸術大学卒業

 

個展 Galleryフォレスト(銀座)
個展 Gallery it’s二人展(代官山)
個展 森岡書店(日本橋)
個展 iTohen(大阪)他

 

[作品掲載]
『ku:nel』vol.26(マガジンハウス)
『かわいい生活』vol.7(主婦と生活社)
『インテリアandHome』(オレンジページ)連載
『Cute Photographer』(翔泳社)
『紙のもの』(BNN新社)
『マスキングテープの本』(主婦の友社)他

[装画提供]
『知恵蔵2007』(朝日新聞社)
『URBAN RESEARCH』春夏カタログ装画
『飛田和緒のひとりごはん日記』(講談社、飛田和緒著)
『オトナの片思い』(角川春樹事務所、石田衣良、他著)他

[プロダクト]
倉敷意匠計画室』ラッピンググッズ
『キャトルセゾン』ポスター、ポストカード
『MAR’Ks』カレンダー、ダイアリー 他