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岩瀬ゆか・辻元小百合・吉實 恵 3人展

<紹介文>
今回、iTohenにて第55回目となる企画展では、
弊廊にて初の試みとなる女性作家三人による推薦選抜の展覧会をご披露致します。

■[岩瀬ゆか]は過去2度の個展を弊廊にて開催。
<たたずみ><スティル>と題した展示で私が感じたのは、独特の“間”であり、
モチーフの切り取り方だ。人物の描写になると、途端にその間の取り方が面白い。
頭部がやや誇張された人物は一見するとポップにとらわれがちだが、岩瀬の違うところは、
とても丁寧に押さえ込まれた色彩にあるようだ。

■[辻元小百合]は、すばぬけた描写力の持ち主だ。
写真と見紛うほどに細部まで手を入れた画面の奥からは、何とも言えない哀しみの声が
聞こえてきそうである。しかし、悲劇的に救う余地のない哀しみではない。
光のある方向へじわじわと近づこうとする強さを持った哀しみなのだ。

■[吉實恵]は関東を拠点に活動している。
日常生活において何気ない風景や事柄、そういったものにこそ、
大切な何かが潜んでいると感じているのかもしれない。
“一人で歩く”時間を大切にしている吉實にとって、創作のヒントは、
それこそ急ぎ足では 見過ごしてしまいがちなことばかりだ。
だからこそ、彼女の作品を目にすると、ふっと我に返るのかもしれない。

三者を通して私は、物のとらえ方こそ違えど、対象物(この場合のモチーフ)に対して “心の距離”が
非常に似通っているという印象を受けている。
また各人の住環境こそ違えど、言葉を必要としなくても、共振しているようにも思うのだ。
そして他者から受けた思想を鵜呑みにするのではなく、 自身の中から産まれた言葉で綴ろうとする
強靱な意志をも感じるのだ。

<記> SKKY/iTohen 鯵坂 兼充

>>画像をクリックして頂くと作品を御覧頂けます。
 岩瀬ゆか ■ IWASE,Yuka
= 略 歴 =

大阪府在住 1999年~二科展入選・奨励賞 継続して出品中

’05 1月より天の川レディスクリニック(枚方市)に作品を提供中。
’05 9月 個展「たたずみ」(itohen:大阪市北区本庄西)
’05 11月 AMUSEARTJAM 出品(京都文化博物館)
’06 4月 第5回TIS公募受賞作品展 入選 展示
’06 9月 個展「スティル」(itohen:大阪市北区本庄西)

 

 辻元小百合 ■ TSUJIMOTO,Sayuri
= 略 歴 =

兵庫県姫路市在住

’06年 ホワイトキューブギャラリー特別企画
第2回サムホール2005展参加 (大阪市北区西天満)
ART BEAT KYOTO 2005 参加 (京都 旧 立誠小学校)
アミューズアートジャム2005 参加 (京都文化博物館)
アートポートフォリオ展2005 参加 (京都 ART ZONE)
’06 8月 個展「リリ」(itohen:大阪市北区本庄西)

– 受賞歴 –
2005年 第5回アジアデザインコンペ 入選
2006年 第5回TIS公募 入選

 

 吉實恵 ■ YOSHIZANE,Megumi
= 略 歴 =

東京在住 1970年生まれ
1992年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業
同年から9年間 広告代理店にデザイナーとして勤務、以降フリー。
福井真一イラストレーション教室で学ぶ。

・書籍 <装画提供>
鴻上尚史著「ハルシオン・デイズ」
パトリック・モディアノ著「暗いブティック通り」(白水社)
朱川湊人著「花まんま」(文藝春秋)
池永陽著「でいごの花の下に」(集英社)
小川克己「イヴの夜」(光文社)
岡田睦「明日なき身」、佐藤洋二郎「未完成の友情」(講談社)
田村優之「夏の光」(ポプラ社)
芳川泰久編「日本文学にみる純愛百選」(早美出版社)など

・雑誌
流行通信、スタジオ・ボイス、TITLe、オール読物、
anan、 野生時代、パピルス、小説すばる など

– 受賞歴 –

TIS学生・アマチュア部門第3回銀賞、第4回金賞
雑誌「イラストレーション」ザ・チョイス第132回(井筒啓之氏審査)
第136回(長崎訓子氏審査) 第137回(土井章史氏審査)入選
第22回ザ・チョイス年度賞入賞
第142回(D-BROS)入選 TIS会員
2005年4月 iTohen(大阪)
2006年6月 HBギャラリー(東京)
2007年7月 ギャラリーエス(東京)にて二人展
その他グループ展多数